ESGの知識を活かして、
金融業界の第3の軸に取り組む!

鎌倉サステナビリティ研究所(KSI)では、気候変動問題や環境問題の解決に取り組む企業・団体と、関心がある人をつなぐ活動を行っています。その一環として、環境問題に関わる仕事を始めてみたいという方、今ある知見をさらに深めて専門家を目指したいという方をサポートする講座を開講しています。今回は、金融業界で働く30代のAさんに、ESGアナリスト講座を受講の経緯と、その後のお仕事への影響についてお聞きしました。


ESG投資の波と、キャリアアップのタイミング

ESGアナリスト講座を受講したきっかけを教えてください。

KSIのESG講座を知ったのは、通学していたビジネススクールにゲストとして来ていた、KSI代表理事の青沼さんから講座の案内を聞いたのがきっかけです。

ビジネススクールのビジネスプランニングという事業計画を作る授業では、ベンチャーキャピタリスト(注1)のレビューを受けて何度も計画を作り変えていたのですが、そこでプライベート・エクイティ(注2)に深く関わる機会があり、投資先と同じ方向を向いていくという投資のやり方に面白さを感じました。

そこで、社内にあるプライベート・エクイティ投資に携わるチームへの異動を希望し、そのチームに加わることになったんです。

金融業界では、現在、ESG投資の波が来ています。特にプライベート・エクイティ投資は、個別具体的に社会課題にアプローチ出来るため、社外にESGへの取組としてアピールしやすい領域であると感じていました。そのような背景から、自身のESGの知識を拡充する必要性を感じていたために、ESGアナリスト講座を受講してみようと思いました。


それまではESGに関わりがないお仕事だったのでしょうか?

なかったですね。それまでは、株式や債券をどこにどのくらい投資するか、組み合わせをどうするかなどを考える仕事をしていました。どれだけリターンを上げられるかを重視する仕事です。ただ、その後のキャリアを考えて、MBA取得を目指してビジネススクールへ通学していた時期でした。

注1:成長が見込める未上場の企業へ投資を行うベンチャーキャピタル所属の投資担当者

注2:非上場企業の株式

ESGについて体系的に学び、知識を深めることが可能

ESGアナリスト講座は、ESG投資の歴史や課題、評価等を包括的に学べる内容となっています。実際に受講された感想を聞かせてください。

ESGについてベースの知識が全然なかったので、体系的にESG全般について知ることができ、業務に活かすことができました。例えば、「気候変動問題とパリ協定」の講義では、初めて知る内容もありました。また、「非財務情報の開示」の講義では、情報開示の世界的なトレンドや主要な開示基準等が盛り込まれており、知らない人も多いのではないかと感じる内容もありました。E・S・Gそれぞれの内容についてこれを知らないと専門家として話ができないのでは、と気づく内容もありましたね。また、通常の業務では見聞きする機会もない多様なガイドラインの紹介もありました。

講座では、ESGの専門家が使っている言葉の背景や、根拠となるガイドライン等も明示されていて、受講生が言葉を深堀りしながら知識を習得できるように工夫されていましたね。

ESG推進業務へのキャリアチェンジで実感した、業界での役割

ESGアナリスト講座受講後、実際に起きたキャリアの変化について教えてください。

昨年、社内でプライベート・エクイティ投資を行う部門に異動し、ESG推進の仕事に携わり始めました。講座の受講によって学んだ基礎的な知識は、エンゲージメント(注3)として投資先と話す際にプラスになりました。

異動して一年以上経た現在、感じることはありますか?

日本では古くからある企業には“三方よし”という考え方があり、多様なステークホルダーや社会との関わりを考えることは、本来、日本が得意としてきた領域なのではないかと思います。ESGの視点を大切にすることは、突如登場した概念ではなく、従来より企業経営のなかで大事にされてきたのではないでしょうか。

その一方で、金融業界の立場からすると、ESGの視点を大事にすることよりも、リスクに応じたリターンの実現を投資先に対して要求してきたのは、まぎれもない事実であると思いますが、第3の軸としてESGを推進する時には、その取組による、リスク・リターンへの影響を十分に理解し、説明していく必要があると考えています。そのために、関係者と協働し、具体的な成功事例を積み重ねていく必要があると思っています。

ESG推進のための啓発活動の際にESGを「特別なもの」として伝えすぎていたり、社会性を強調しすぎて、経済性を犠牲にしてでも推進することもあるなどと、誤った理解のされ方をされている場合があるとも感じています。確かに、社会性が高い一方、高い経済性は望みづらい事業は存在するとは思いますが、背後にあるリスクをどう考えるか(例えば、リターンは低いが、事業の必要性は高く、安定しているか)、成長性や時間軸など、多面的な視点で事業を理解して投資判断を行っていくことが大事だと思っています。

 注3:機関投資家等が、投資先企業と行う建設的な対話のこと

【ニーズが広がるESGアナリストの役割】

今後やってみたいことを教えてください。

現場レベルでは、例えば、ベンチャーキャピタリストが通常の投資活動のなかにESG要素をどう統合するのか、企業経営者が事業活動のなかにESGをどう位置づけるのかなど、実務面での課題に直面することが多いように感じています。投資先の方々と一緒に、既存のESGフレームワークの活用や実務への落とし込みに取り組み、成功事例を作り上げていきたいです。

ESGアナリスト講座に関心がある方へのメッセージをお願いします。

現場目線でもESG推進業務のニーズは、確実に広がってると思いますが、まだ確立されていない領域なので不安はあると思います。

金融業界では、リターンを追求するのであれば、色々な手法がありますが、長い目で見て良い姿になるように導いていくのがESGを大事にしている人達なような気がしています。新しい領域だからこそ、これから挑戦する皆さんのことも温かく迎えてくれると思います。

皆さんの挑戦をお待ちしております。


金融業界において、ESG投資のニーズを捉え、行動を起こして、新たなキャリアを構築されているAさん。ESGアナリスト講座で体系的にESGを学び、多様な知見とスキルを融合させてビジネスの場に活かしていらっしゃいます。ESG領域へのキャリアチェンジをお考えの方や、現職で活かしていきたいとお考えの方は、是非ESGアナリスト講座の活用をご検討ください!

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