気候変動に関わるお仕事カタログ
政策・アドボカシー
適性チェック!
こんな人に向いている
- 国家・国際レベルの政策・枠組みに関心がある
- 口頭のコミュニケーションには自信がある
- 政府・企業・非営利組織の立場を超えて、様々な人脈を築ける
- 意思決定やコンセンサスを優先し、個人の意見を妥協できる
- 必ずしも同じ意見ではない人を動かすために、粘り強く取り組める
このカテゴリーのポジション例
政策渉外、渉外担当、政策担当、アドボカシーオフィサー、ポリシーアドバイザー
役割・アウトプット
政策・アドボカシー担当は、気候変動や生物多様性に関する国家レベルの政策や多国間交渉を追い、意思決定や合意形成に効果的に介入していくことを担う役割です。ポジションによって、特定の分野を担当する場合や、分野を限定せずに政策を幅広く担当する場合など、団体の方針によりフォーカスは異なりますが、政策の有効性について分析し、政策立案の動向を追いながら、議員や政策立案者などのステークホルダーと関係構築して、団体の政策提言の中心を担うことが、主な役割となります。
a) 政策に関する情報収集・分析・関係構築
政策・アドボカシー担当は、国内の政策立案や国際交渉の動向に関して情報を収集し、分析レポート等を作成します。また、COPなどの多国間交渉の現場に参加して交渉の内容を追います。キャンペーン担当など団体内の他のメンバーに政策に関する情報を提供し、常に団体の活動に政策に関する最新情報が反映されている状況を作ります。また、メディアに対して、政策に関する有益な情報を提供することもあります。情報入手や合意形成を図りやすくするため、議員、省庁などの行政機関、国際機関、他のNGOなどの様々なステークホルダーとの人脈を広げます。
b) アプローチ戦略の立案・政策提言
団体の活動の目的に即して、政策の内容に影響を与えるために、どのような立場のステークホルダーに、どのような情報を提供し、どのように働きかけるか、といったアプローチ戦略を立案し、政策提言を作成します。戦略では特に、政策立案に関する手続きとそれを取り巻く慣習、プロセスを把握して、誰が意思決定のために重要なのか、その人が動くにはどうすべきかを規定します。その戦略に沿って、意見交換会や勉強会などの機会を創出して団体のプレゼンスを高めながら、関係者へ効果的にインプットをしていきます。多国間交渉の場面は個別の国を動かすためにも有効なので、交渉官や意思決定者に適切なインプットをして、国際的な政策提言活動をしていきます。
求められるスキルや経験
- 気候変動に関する政策動向を追うための情報収集力・情報ソースとなる人脈の構築力
- 国レベルの政策立案に関わる制度や慣習、プロセス、力関係への理解
- 立場を超えて関係を広げるネットワーク構築力
- どのような場面・相手でも、自信を持って論理的に説得できる言語能力
この仕事についている人の声
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シニア政策渉外担当 Cさん
どんな経験が生かされていますか?
大学生のころから、国際的なユース参画の仕組みを通じて国連などに関わり、政策提言をリードして来ました。この経験の中で、国連や国際的な座組におけるインプットの勘所、コツ、やり方を身につけました。同時に、多様なバックグラウンドをもつ人々相手との交渉の術も学んでいきました。
この仕事のやりがいはなんですか?
政策が実際に変わる、新しい枠組みに自分のアイデアや声が入る、というのは、他では得難い達成感です。実際に、国際交渉では、国のポジションを動かしたり、国内アドボカシーでは、議員や党・政府を動かして、達成目標を実現していく、まさに「国を外から変化させる」というのは大きなやりがいです。