気候変動に関わるお仕事カタログ
広報・メディアリレーション
適性チェック!
こんな人に向いている
- 世の中の気候変動への意識を高めたい
- 報道やニュースを日常的にチェックするのが好き
- 世論や社会のトレンドを、俯瞰して客観的に見ることができる
- 人に伝えるための文章やコンテンツの作成に興味がある
- SNSなどのデジタルチャンネルや、新しいプラットフォームに興味・関心がある
このカテゴリーのポジション例
ブランドコミュニケーション担当、戦略コミュニケーション、コミュニケーションディレクター、エンゲージメント、デジタルコミュニケーション
役割・アウトプット
広報・メディアリレーション担当は、団体の活動を効果的に発信するためのメディア戦略の立案と実行を担います。主な役割は、気候変動に関する国内外の動向・世論や新聞の論調などについて情報収集した上で、団体の目的に即したメディア戦略を立案し、広報コンテンツを企画・実行することです。団体の方針やポジションによって、外部メディアとのリレーションが中心になる場合や、ウェブサイトやSNSなどのオウンドメディアのコンテンツ開発を担う場合、その両方を兼ねる場合など、責任範囲は様々です。また、団体の認知度を向上させるブランド戦略も担当する場合があります。
a) 広報戦略策定
メディア戦略やデジタルコミュニケーションを含む、団体としての広報戦略を策定します。影響を与えたいターゲット、直接働きかけたいオーディエンス等を特定し、団体のミッション達成に貢献するよう設計します。
b)メディア戦略策定・関係構築
新聞やテレビなどのメディア、SNS、世論調査などを通じて、気候変動に関する論調や世論を追い、傾向を把握します。活動の目的に合わせて、アーンドメディア、ペイドメディア、オウンドメディア、シェアードメディアを含めた総合的なメディア戦略を立案します。そして、メディア戦略の実行を円滑にするために、先を見越してメディアの担当者や影響力のある発信者などと関係を構築します。また、団体のプロジェクトやキャンペーンについて、外部のトレンドやメディア戦略の観点からアドバイスをします。
c) 広報コンテンツやイベントの開発・実行
気候変動に関する世の中の動きに紐づけて、団体の目的に即した効果的な広報ナラティブを作成し、記者会見やメディアブリーフィング、プレスリリース等の広報コンテンツを企画・実行し、効果測定を行います。また、ウェブサイトやSNSなどのオウンドメディアのコンテンツを開発し、チャンネルを管理・運用します。
d) ブランドマネージメント
団体の発信力を強化したり、支持者層を拡大したりすることを目的に、団体のビジョンや理念を広く共有するためのブランド戦略を立案・実行します。ブランドガイドラインを作成・管理し、団体の発信がガイドラインに沿ったものになるように団体内の他のメンバーをサポートします。
求められるスキルや経験
- ジャーナリズムやメディアコミュニケーションの経験
- 市場調査などに基づいて、世論やオーディエンスを理解し、マーケティング戦略を立案・実行する力
- オーディエンスインサイトをもとにした戦略的コンテンツ企画力
- 記者や協力者との人脈・ネットワーク構築力
- コミュニケーション方法やコンテンツに関して内部で合意を形成するための交渉・説得力
- 文章力、企画書作成力
- ブランディングに関する知識や経験
- ビデオや写真の撮影/編集またはディレクションのスキル
- メディアモニタリングツールやウェブ解析ツール等を使った、コミュニケーション分析の経験
この仕事についている人の声
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アジア コミュニケーション・リサーチ Iさん
どんな経験が生かされていますか?
以前広報担当としてメディア関係構築、プレスリリース作成、コンテンツ作成をしていた経験は今の仕事で生かせています。他方、団体の規模や成熟度により、この職種での業務や責任の幅はそれぞれ大きく異なるものだと思います。
この仕事のやりがいはなんですか?
外部からのフィードバックが一番のやりがいです。具体的には、報道によって世の中から集まる関心、記者からの反応、デジタルオーディエンスの反響などさまざまで、また内容はポジティブ・ネガティブ両方ありますが、社会を変える小さな一歩だと思っています。
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シニア・デジタル・ストラテジスト Jさん
どんな経験が生かされていますか?
私の場合はキャリアのスタートが編集者だったのですが、その仕事の時から、ターゲットオーディエンスを設定し、オーディエンスの現状や課題を整理し、それを解決するためのコンテンツを企画して、様々な協力者とともにパッケージしていく、という働き方をしてきました。NGOに転職してから、テーマが気候変動に変わり、チャンネルは紙面からデジタルに代わりましたが、ほとんど同じスキルを使っていると思います。
この仕事のやりがいはなんですか?
世の中の気候変動についてのナラティブやステークホルダーの意識を変え、行動変容を促すという、具体的な目的とゴールのある情報発信ができることです。世の中と団体をつなぐポジションなので、大衆的な視点にもNGO的な視点にも偏りすぎることなく、バランス感を持ちながら環境活動に携われると思います。また、デジタルコミュニケーションの仕事は効果検証が比較的しやすいので、大きな課題解決を目指す非営利団体の仕事の中では、成果を感じやすいポジションであることも魅力だと思います。